[bike]宗谷岬年越しツーリング2015→2016 part3 北海道(苫小牧)上陸→岩見沢→美唄

宗谷岬年越ツーリング2015-16

大洗→苫小牧(フェリー移動)

2015年12月29日 – ツーリング2日目

AM06:30頃に目覚め、すぐに防寒着を着込みカメラを持って外部デッキへ向かいます。

デッキへの扉を開けると同時に強烈に冷えた強風に吹きつけられ眠気が吹っ飛びます。

海上から日の出を迎える

日の出前、水平線の遠くでほんのりと朝陽が拡散しています。

立っているのがやっとの冷たい強風が顔と手に当って痛いくらいです。日の出を見に来たものの寒すぎてすぐ船内に戻る人が多く、朝陽が昇るまでカメラを構えている人は私を含めて数人のみです。

三陸海岸も近くに見渡せます。
たぶん福島県辺り。

AM06:53 日の出の瞬間。
陸地からは見られない絶好のシャッターチャンスですが、船は大きく揺れて安定した撮影がかなり難しく何度もシャッターを切ります。

船内で体力温存

撮影を終え、暖房の効いた船内に戻り朝食→風呂→寝る→昼食の順で模範的なフェリーでの過ごし方をして体力を温存します。

昼食後、雲の切れ目から強烈な太陽光が海面を照らしています。

苫小牧港到着

到着30分前、窓の外には苫小牧埠頭のオイルターミナルが迫っています。
天気は一転して曇り空が広がっています。

下船準備

昨夜からの寝たきり生活を切り上げ、布団を畳んで荷物をまとめバイクに乗る服装に着替えます。
着換えを終えたら入念に忘れものが無いかチェック。

今から上陸する苫小牧市の天気予報をチェック。
最高-1℃ 最低-8℃ 積雪ゼロ
予想していたほど寒くありません。

港に着岸

PM13:30 定刻通りに苫小牧港フェリーターミナル到着。
予報通り積雪ゼロでちょっと安心。

二輪車の下船は一番最後のため時間に余裕があり、ライダーみんなで下船待ちの間にデッキに出て接岸の様子を眺めます。
上陸後のツーリング予定について情報交換していると「二輪車でお越しのお客様~」と呼び出しのアナウンスがあり一斉に車両甲板へ移動します。

固定が解かれたバイクに荷物を積みます。
時間に余裕が無く、急いで手荷物を荷箱に入れたりゴムで固定します。

いよいよ上陸…なんてテンション上がる暇もなく流れ作業的に手際良く誘導されてフェリー内を徐行します。

北海道上陸

北海道にバイクで初上陸。
お互いに宗谷岬での再会と無事故での帰還を祈りつつライダーが方々に散っていきます。

気温-2℃、小雪が舞っているだけで乾燥したアスファルト。

港で一旦停車してリンさんと北海道上陸の記念撮影。

下船前に急いで載せただけの荷物をここで一旦降ろし、走行中に落下しないようしっかりと再積載します。

苫小牧港出発(バイク移動)

リンさんが用意してくれたBluetooth無線機をお互いのヘルメットに装着して通信設定を済ませます。無線機の人工音声案内が中国語仕様でよく理解出来ず、とりあえず操作方法だけを教えてもらいます。

ツーリング中は年間を通じて日照時間が最も短い時期で16時過ぎには暗くなり始めます。日没まで3時間弱、なるべく明るいうちに移動を済ませたいからゆっくりしていられません。

ガソリン給油

港を出て最初に見えた道道259号線沿いのガソリンスタンドに入り給油。

自分のバイクはシート下に給油口があり、給油の度にサイドバッグ一式を全て外してからシートを開け、給油後はサイドバッグを再装着しなければならずかなり面倒です。ガソリン携行缶への給油も法規制によりセルフのスタンドでも店員さんにお任せしなくてはならず更に時間がかかります。
ツーリング中はこの面倒な方法で給油を繰り返すことになります。

一部の荷物を宅配便で稚内へ送る

給油を終えて少し走るとクロネコヤマトの看板が見えてきます。ここに立ち寄り、明後日12/31まで使う必要の無い荷物(主にキャンプ道具)を予約済みののペンション(稚内市内)宛てに発送します。荷物は明日中には届くそうです。

今夜の宿に向けて走る

今日は予約済の宿がある美唄まで向かいます。

苫小牧→千歳→安平→夕張、青空が見えるほどの好天で、路肩に雪が積もっているだけで道路には凍結も積雪もほとんど無く無難に進んでいきます。

JR古山駅(夕張郡)付近。

ここで祖国(台湾)の青天白日滿地紅旗を三輪車に掲げるリンさん。

日没時刻PM16:08には由仁中学校横を通過。
この辺りから急に空が暗くると同時に気温も急激に下がって白い凍結路面が増えてきます。

PM16:50頃第一桜丘跨線橋(栗山町)を通過。
路面はほとんど凍結しています。

まっすぐ走るだけでも滑るほど道路が凍っていて、少しでも車体を傾けると急激にグリップが弱くなるのが判ります。なるべくタイヤと路面を垂直に保つよう慎重に運転します。

路面を照らす目的で増設したLED補助灯のおかけで目の前の路面状況が十分に視認出来ています。

岩見沢

栗沢町(岩見沢市)周辺。
ついに凍結路だらけになりアスファルトが全く見えなくります。

凍結路の上に更に雪が積もり始めてからは運転の難易度が一気に上がります。
信号待ちで一時停止中でも靴底が滑って倒れそうになります。

R234と岩見沢バイパスの交差点
怖すぎる右折をなんとかクリアします。

ここからひたすら直進してちょっと横道に逸れると宿に到着…と甘く考えていました。
凍結路の走り方のコツを掴み始めてスピードも出せるようになると、やはり自分の二輪車では同行する三輪車の走破性には敵わないことに気付き始めます。

ガソリン給油

スノータイヤでアスファルト上を走るようになってから急に燃費が落ちたことは北海道上陸前から気付いていましたが、凍結路走行では更に燃費が悪くなり、燃料計の減り方が尋常でないくらい早くなっています。

営業中のガソリンスタンドを見つけて給油。

この辺りから豪雪地帯といわれる岩見沢で本当に豪雪になってしまいます。

豪雪の中で転倒

路面状況や走行方法に注意するよりも、シールドに雪が張り付いて視界が遮られるようになります。

バイパスから側道へ右折し残り2kmくらいで到着、という場所で標識を見落とし道を間違えます
(後から動画を見直してみるとその標識が写っていました)

すぐに気付いてUターンを試みるも、リンさんの三輪車が自力での方向転換が出来ずに立ち往生しています。ここで自分のバイクを路肩に停めて三輪車を押して転回を助けてる最中に自分のバイクが転倒(1回目)。Uターンして数100メートル進んだ辺りで後続のリンさんを待とうと路肩に停車したら足が滑って転倒(2回目)

ハンドル周りに乗ってしまった雪を払い落とします。

リンさんにもバイクの引き起こしを手伝ってもらい、すぐにスタートスイッチを押したらセル一発でエンジンが回り一安心します。

美唄

ツーリング出発前は「無事故無転倒で走り切るぞ!」と決意したのに、北海道上陸初日から立て続けに2回転倒。
「はあセーフ…いやセーフじゃねえよ!」と一人ツッコミしてから再出発。こんなところで不動車になったらひとたまりもありません。宿まで残り1km未満の道程がやたらと遠く感じます。

降雪が最高潮に達した頃、ゆるやかなカーブの先に駐車場と大きな建物が見えてきます。

今夜の宿に到着

ようやく今夜の宿、美唄温泉 青の洞窟温泉 ピパの湯 ゆ~りん館に到着。

走る愉しみなど消え失せていた雪中走行からようやく解放され、リンさんと両手を挙げて喜び合います。

宿に入ると広い吹き抜けになっている開放感のあるエントランス。
強めの暖房が効いていてホッとします。

まずはバイク駐輪場所を確認し、外に出てバイクを移動させてから受付を済ませます。

案内された部屋は広い和室。

大満足の夕食

予定より到着が遅れてしまったため夕食の時間が迫っています。
温泉は後にして先ずは1階の宿泊者専用の食堂へ。

正直あまり期待していなかった夕食が予想をはるかに超えたレベルの高さで、大満足のまま完食します。

露天風呂でゆっくり

食事を終えてから温泉へ。
この宿の名称でもある「青の洞窟温泉」という露天風呂があり、極寒の中を全裸で移動するときは肌が痛いくらいに冷えます。たっぷりと雪の積もった景色を眺めながら熱めの湯に浸かり体を温めます。

部屋に戻り、リンさんは台湾のネットメディアに今日のレポートをノートPCでライブ更新。私は撮った映像のチェックと撮影機材のメンテナンスと充電を済ませます。

明日に備えてバイクの整備

早めに寝たいところですが、明日に備えてバイクの準備をするために分厚い防寒着を着て再び外に出ます。

雪は止んでいて、静粛な夜空の下で遠くから除雪機のエンジン音が聞こえてきます。

屋根下スペースに、除雪機をわざわざ移動していただき駐輪させていただくことになりました。ありがとうございます。ここで早速作業を開始。

まずは今日2回もやらかした転倒ダメージの確認と修復。

2回とも雪が積もった場所での転倒で、1回目は停車中の転倒、2回目は停止直前の転倒でスピードも出ていませんでした。想定通りにサイドバッグが緩衝材になったおかげで転倒のダメージは小さく、バイク本体に致命的な損傷は無く外装の小キズだけで済んでいました。

唯一のダメージがハンドルカバーで、片方が破れてハンドルから外れてしまいました。
タイラップで応急処置します。

リアタイヤにチェーンを装着、前輪には自作の滑り止めを装着します。

部屋に戻りようやく就寝。
窓からは雪景色と遠くの街並みが見えます。

今日一日の走行距離は短めの80km程度でしたがやたら長距離を走った気分になりました。

明日は日本海側の町羽幌へ向かいます。

ツーリング動画

宗谷岬年越しツーリング [part2] 2015 →2016 日本北海道跨年機車旅遊

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