[bike]宗谷岬年越しツーリング2015→2016 part7 稚内→内陸部→旭川

宗谷岬年越ツーリング2015-16

稚内

2016年1月1日 – ツーリング4日目

宗谷岬で無事に年越しキャンプを終えてからAM08:00過ぎにペンションへ戻ります。
朝食までの短い時間で部屋の荷物を急いでまとめます。

AM08:30に食堂で朝食。
今回もリンさんが食べられない和食(漬物・味噌漬・納豆・塩辛)の消費を喜んで引き受けます。

食後に窓を覗くと深い青色の海が広がり、その向こうに2016年に初めて見る太陽が輝いています。
女将さんの話によるとバルコニーに鷲が飛んでくることもあるそうです。

部屋に戻り忘れ物チェックしてから荷物を背負いチェックアウト。

ペンション前で出発の準備。
目の前の道路を宗谷岬から帰っていくライダーが何人も通り過ぎていきます。

ペンションを出発

AM09:00頃にペンションを出発。

夜に走った時は暗くて狭いと感じていた宗谷ヒストリーロード(R238)は、太陽の下では幅広で海も大地も見渡せる雄大な国道でした。

今日は今回のツーリングで一日の最長距離(実走約280km)を走破して旭川まで移動します。北海道でも特に豪雪極寒の地域を通過する予定で、休憩や撮影は少なめにして無事に今夜の宿へ辿り着くけるよう運転に集中していきます。

稚内市街でガソリンスタンドに入ります。
給油ノズルは防雪のために透明カバーで保護されています。

ガソリンはほとんど減っていないけどタンクも携行缶もギリギリまで満タンにしておきます。
給油中にオフ車グループがスタンドに入ってきて、話を伺うと地元の北海道民ライダーさんだそうです。宗谷岬年越しは今年で15回目というライダーさんも。

給油を終えてR40を南下。
下り坂でスピードが出てしまい「速い速い!」と焦った声が漏れるその傍らで、右車線をもっと速いバイク集団が追い越していきます。

ついさっきガソリンスタンドで会った地元ライダーさんご一行でした。
運転技術・経験・マシン性能の全てが上の集団はどんどん先に進んで離れていきます。

開源パーキングシェルター

途中にある開源パーキングシェルターで休憩。

四輪車も余裕を持って駐車出来るほど広く、トイレ・交通情報モニター・公衆電話もあります。

ここで休憩中にペンションから電話が入ります。

「忘れ物がありますが…。」

え?部屋で入念に忘れ物チェックしたのに?何を忘れたんだっけ?
話を聞くと、年越し前に熱湯を入れて欲しいとリクエストして渡しておいた魔法瓶を2人揃って忘れていました。
(※後日、着払い便で送っていただきました)

豊富バイパス

短い休憩をとりすぐに出発。

豊富北ICから日本最北端の自動車専用道路・豊富バイパスに入ります。料金は無料。

元旦のせいか他に走っている車両は皆無。
降雪量は多いのに風は弱くて思いのほか走りやすいくらいです。

元々は横風の影響を少なくするよう設計された道路という評判通りで、深く積もった新雪にタイヤの喰らい付きも良好。安定してスピードが出せてもリンさんの三輪車のほうがもっと速く、無線が通じない距離まで引き離されていきます。

豊富幌加ICの側道で待っていてくれたリンさんに追いつきます。

ここからは十分に除雪されています。
青空と日光も広がってきて路面が輝いて眩しいくらいです。

一見して走りやすそうに見えても、アスファルト部分のほとんどが凍結していて時々タイヤが空転します。

順調に豊富バイパスを走りきり終点から道道256号へ合流。

この周辺も除雪されていて安心して走っていられます。

JR南幌延駅

途中でJR南幌延駅(宗谷本線)を見つけて停車。

何故急に停車したのかリンさんは理解出来なかったらしく、「これ鉄道駅だよ」と教えると「えっ、これ駅なの?」と驚いています。

秘境駅に佇むプレデター。

一日の平均乗降客数2人(ということは利用者は実質1人?)の一部の鉄道マニアが喜びそうな秘境駅。

板張りプラットホームから少し離れた場所には寂れた待合室があります。

撮影中に特急スーパー宗谷が通過していく姿を見ることが出来ました。

JR南幌延駅を出発してからは適度に氷が融けていてタイヤのグリップも良好、見通しもよく後続の四輪車はかなりの高速で追い越していきます。

道の駅なかがわで休憩。

天塩川とほぼ平行するR40音威子府方面に向かう途中で停車してカメラのバッテリー交換。

音威子府の集落にあるセイコマートで休憩。
年越しライダーさんのバイクが2台停まっています。

そのライダーさん2人と情報交換。我々と同じく今日中に旭川へ向かうそうです。

両側を真っ白な森に挟まれた直線、緩やかなカーブの先に広がる平原、この辺りは穏やかながら景色が変化していく至福のツーリングとなります。

宗谷岬→旭川を1日で移動は過酷だろうと思っていましたが、実際に走ってみると走りやすい道路が多く、雪中ツーリングで宗谷→旭川くらいなら1日で走り切るにはちょうどよい距離に思えてきます。

名寄美深道路

美深北ICから自動車専用道路・名寄美深道路に入ります。
ここも料金は無料。

豊富バイパスを走ったときより降雪量が多く、なぜかシールドに着雪しやすくなり視界が悪くて走りにくくなります。

この周辺では今回のツーリングで最低気温の-14℃を確認。
-30℃くらいまでは覚悟していただけに-14℃ならインパクトは感じず、実際そんなに寒くありません。

もうすぐ終点という辺りで山の向こうに夕陽がぼんやり見えています。

道の駅なよろ

道路終点から一般道へ合流。

濡れたアスファルトを茜色に染まる雲に向かって走ります。

久しぶりに雪も氷も無い楽勝な道が続き、強めのブレーキを安心してかけられます。

道の駅なよろに到着。

温度計は-6.4℃
ここでは-20℃を下回る日も多いそうなので今日はやや暖かいほうです。

車体の着雪もほとんど落ちていますが、前輪のすぐ後側にはツララが形成されていました。

宗谷岬からここまで順調に走ってきて目的地の旭川も(地図上の距離としては)もうすぐです。

酷い路面の一般道を走破

しかし、ここからの移動が本当に過酷でした。

日没後は急激に気温が下がり路面はブラックアイスバーン状態。気を抜くとタイヤが簡単に滑ります。一見して走りやすそうなこの路面も実は全面ブラックアイスバーンでツルツルです。

ブラックアイスバーンの次は、サスペンションが全く役に立たないほど酷い凸凹の凍結路面が延々と続きます。

リンさんの三輪車でさえまっすぐ進めずに20km/h程度でモタモタ走りつつ、後続の四輪車に先を譲る度に路肩で逐一停止を繰り返して全然先に進めません。路肩に積もった雪の上を走るほうが安定することに気付き、縁石にタイヤがぶつかりそうなくらい極端なキープレフトで走り続けます。
(ツーリングを振り返って「この区間が最も酷い路面だった」とリンさんと意見が一致しました)

旭川

そんな酷道を何とか乗り越え、遠くに旭川市街が見える辺りからは除雪が行き届き民家や店舗が増えてきます。

旭川市街まで丸一日走りきってガス欠寸前となり、宿に着く前にガソリン給油を済ませたいところです。
元旦で休業のスタンドが多く、営業中のガソリンスタンドを探して給油します。

ビジネスホテルにチェックイン

PM19:30 今夜の宿JRイン旭川に到着。

JR旭川駅イオンモール旭川駅前に直結していて利便性の高いビジネスホテルです。
宿泊客はイオンモールの駐車場を利用出来てここにバイクを停めます。

駐車場直結のホテル専用出入口があり、レセプションに向かう通路の窓からはJR旭川駅のホームが見えます。

駐車場から部屋までがやたらと遠くて時間がかかり、歩いて重い荷物を運ぶのに3往復もするとさすがに面倒になってきます。

今夜泊まるツインルーム。
ベッド2つでほぼ部屋が埋まるほどの宿泊特化ルームです。狭すぎて部屋の全体像が撮影出来ませんでした。

リンさんはよほど疲れていたのかベッドで撃沈してそのまま熟睡。

閑散とした元旦の市街

1人で食事に出かけます。
-2℃ではもはや寒さを感じなくなりました。

せっかく旭川に来たのだから駅前の繁華街でお食事を、と散策しても元旦ということで飲食店は休業ばかり。

ショッピングモール内で夕食

結局はホテルと直結しているイオンモール内の飲食店フロアに向かい、北海道の食材を使ったイタリア料理店を見つけ入店します。

食事は美味くて店員さんは親切丁寧で、今日一日頑張って走りきるまでの緊張感が解けてきます。

駐車場で少しだけバイクの荷物整理をして部屋に戻ります。

外国人観光客だらけ

ビジネスホテルですがビジネス目的の日本人客はほとんど見かけず、大浴場では中国語を話す観光客に話しかけられ、ラウンジでは英語やタイ語やスペイン語が飛び交っています。美瑛や富良野にも近い旭川は外国人観光客に人気だそうです。

部屋の窓からの景色。
照明で照らされたJR函館本線が一望出来て鉄道好きにもたまりません。

ベッドに横になると瞬殺で眠りに落ちます。
明日は美瑛・富良野を通過して札幌へ向かいます。

ツーリング動画

宗谷岬年越しツーリング [part6] 2015 →2016 日本北海道跨年機車旅遊

コメント

タイトルとURLをコピーしました