旭川
2016年1月2日 – ツーリング5日目
今日も日の出前のAM6:30頃に起床。
冬の北海道で毎朝早起きしている気分になるのは単に「日の出の時刻が遅いから」かもしれません。
カフェで朝食
ホテル直結のイオンモール一階にあるサンマルクカフェで、ホテルで貰った無料券を渡して朝食。
窓から見えるAM06:40頃のJR旭川駅。
誰も歩いていません。
今日の予定
天気が良ければ → 遠回りして美瑛・富良野を通過して札幌へ向かう
天気が悪ければ → 最短距離で札幌へ向かう
窓の外は雲も少なく風も穏やか。それじゃあ美瑛・富良野へ向かいましょうか、ということになりました。
“天気が良ければ”… この判断が安易だったことを後に思い知らされます。
ホテルを出発
AM07:30頃 駐車場を出発。
JR旭川駅の駅前はスケートリンクのようによく滑る凍結路。
美瑛方面に向かう四輪車や観光バスで交通量が多く、しかも運転に慣れている四輪車ばかりで交通の流れは速めです。
美瑛・富良野
美瑛に入る直前の辺別川橋を通過。
ここで私だけ撮影のために停車、リンさんだけ先に向かいます。
橋の下に流れる辺別川の清流。
川の向こう側を富良野線の列車がカタコトと横切っていきます。
美瑛橋を過ぎてから急に大雪が降り始めます。
美瑛にある○○の丘とか××の木とか全然興味が無くそのまま素通りです。
深山峠展望台
深山峠展望台でリンさんと合流。
駐車場には四輪車でお越しのドライバーさんがキャンプ泊しています。
夏は見渡す限りの平野と十勝岳連峰が広がるという展望台に登ってみると、1km先も見えないような雪景色。
この辺りで降っていた雪は肉眼で確認出来るほどの大きくて美しい結晶です。
美瑛から富良野に続くR237は見通しのよい直線道路で、後続車に先を譲りつつ先へ進みます。
ラベンダーの無いラベンダー畑
途中で左折しJR富良野線の踏切を渡ります。
富良野といえばラベンダー、道案内や看板にはラベンダー畑への案内があちこちに立っていますが、目の前には道路と区別がつかないくらい真っ白な平地があるだけです。
AM09:30 ファーム富田に到着。
道端には先に到着していたリンさんがいます。
ラベンダーで有名な農園ということだけは知っていましたが観光客は一人もいません。
真冬のラベンダー畑にラベンダーは咲いてないという当たり前の現実を写真に収めます。
この古い貨物車両は不定期に営業しているとんぼ玉制作工房の店舗だそうです。
富良野国道に戻り富良野スキー場方面へ向かいます。
スキー場ホテルで休憩
この辺りから明らかに雪質が変わり、シールドに着雪して前が見づらくなり、カメラにも着雪して撮った動画も見辛くなっていました。
AM10:50 新富良野プリンスホテルで休憩。
ホテル内はスキー客だらけでバイクで来た変人は我々だけ。
ホテル内に入り、何をするでもなく暖房の効いた快適な空間で一休み。
冷えた身体が温かくなりホテルを出ます。
ホテル周辺の道路は観光バスや一般車両が多く除雪もほぼ完ぺきな状態です。
豪雪地帯
富良野から少し離れて芦別市に入る辺りからいつもの凍結積雪路になります。
雪質もやや湿っぽくなりシールドやカメラに水滴が多くつくようになります。
雪景色がきれいなこの周辺で度々停車して撮影をしたいので、途中からリンさんには先に行ってもらい岩見沢周辺で待ち合わせる約束をします。
豪雪地帯といわれる道道135号を一人で岩見沢方面へ走ることにします。
雪の勢いが収まってきたところで途中で停車して雪景色を撮影。
雑音がほとんど聞こえない無音状態の静粛な時間を堪能します。
全てが凍結する
道道135号→夕張国道へ進んだあたりからヘルメットのシールドが困ったことになっていて、
シールド外側 → 短時間で大量の着雪
シールド内側 → 吐いた息が凍りつく
数分で前がよく見えなくなるほど視界が遮られます。
一時停車して外側の着雪と内側の凍結を拭き取ります。内側は”拭き取る”というより”削り取る”ような作業です。
路肩に停車してこの作業をしているとタイヤと足元に雪が積もって埋もれていきます。
このシールド処理作業を数分毎に繰り返していて絶望的に面倒になり、走行動画が撮れなくなるのを承知で可変式スクリーンの位置を最も高くして対処します。
ところがこのスクリーンにも大量着雪して数分で前が見えにくくなります。
ヘルメットのシールドは内側の凍結は結局避けられず、再び一時停止を繰り返すことになります。
降雪量が最高潮。
景色もバイクも真っ白です。
チンガードに装着してあるアクションカメラを外してシールドのお手入れをしやすくします。当然ながら走行中の動画撮影は中止するしかなく、撮影を諦めるのは非常に心苦しいですが安全のためには止むを得ないでしょう。
ガス欠寸前でもあり、屋根のある場所を探しながら燃費が悪くならないよう大人しく走ります。
バス停に緊急避難
途中で見つけた唐松一丁目バス停に緊急避難。
時刻表を見てしばらくバスが来ないことを確認してからガソリン補充作業を始めます。
携行缶にノズルを取り付け、キャップから雪が入らないよう雑巾でカバーしながら給油を済ませます。素手の作業で指が痛くてたまりません。
給油後はバイクとシールドの着雪を入念に拭き取ります。そんな作業をしているうちに雪の勢いが急に収まってきます。
すっかり予定が遅れてしまい、リンさんに「待たせて申し訳ない、先に札幌に向かってくれ」と連絡を入れます。リンさんは岩見沢で昼食中でした。私は昼食抜きで札幌へ向かいます。
豪雪→雨
携行缶をバイクに縛り付けてすぐにバス停を出発。ようやく豪雪から解放されたら今度は雪と雨が交互に降り始めます。
濡れたシールドでまた視界が悪くなり、靴やグローブの中まで水浸しになります。
路面が走りやすいことだけが救いです。
札幌
札幌の中心部に到着しても雨は止みません。
ガッカリ観光地と言われる時計台の前を通過。観光客はいませんでした。
ゲストハウスにチェックイン
ガソリンスタンドでバイクと携行缶を満タンにしてから今夜の宿 THE STAY SAPPORO に到着。
10階建て商業ビル一棟を丸ごと改装した大型のゲストハウスです。
地下駐車場の出入口の壁に寄せてバイク2台を駐輪。
リンさんは少し前に到着していて一緒にチェックイン。
ベッド10台ほどある部屋をリンさんと2人で貸切状態。
ゲストハウスということで一人分のベッドはこの程度の広さです。
一方、共有のフリースペースやキッチンがかなり広く、シャワーは各階に設置してあります。
荷物を部屋まで運び、濡れたり湿気のある衣類や持ち物を暖房機の温風が直撃するスペースに広げます。靴とジャケットは水浸しレベルで濡れてしまい明日までには乾かないでしょう。
濡れた衣類や道具の後始末は本当に面倒で、中途半端な雨に降られて濡れるよりも極寒の吹雪のほうが振り払うだけで雪が落とせてお手軽です。
リンさんは今からノートPCでツーリングレポートのライブ更新をするということで、自分一人で夕食に出かけます。
ススキノで食事&買い物
外へ出ると湿った雪が勢いよく降っていて、徒歩圏内のススキノへ向かいます。
正月ということで出張サラリーマンらしき姿はほとんど見かけず、正月に集まった同窓会らしき地元民グループと外国人観光客が多めです。
日本語が通じるのか不安なほど中国人だらけの土産物屋で北海道のお菓子を買います。
ゲストハウスの観光案内で聞いたラーメン屋で札幌ラーメン、
その後はススキノのバーでエゾシカ肉。
ゲストハウスで明日の準備
ゲストハウスに戻り、暖房で暑いくらいの室内でTシャツ1枚に着替えて最上階(10階)のラウンジへ。
リンさんとお菓子を食いながらテレビを観つつ雑談。
今朝の「天気が良ければこのルートで」という判断は全く役に立ちませんでした。
真冬の北海道では天気は10分経過だけ、10km移動だけで激変します。所々で確認していた天気予報もほぼ当てになりません。地元関東での「山の天気は変わりやすい」というレベルをはるかに超える天気の急変の繰り返しで、宗谷岬年越しツーリングは天気予報に頼らず臨機応変に対応するべき、と今さら学んだところで明日が北海道を走る最終日です。
明日は小樽と支笏湖を通過した後に苫小牧港からフェリーで関東に帰ります。
ツーリング動画
宗谷岬年越しツーリング [part7] 2015 →2016 日本北海道跨年機車旅遊
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