- 5月7日台中
急いでホテルを出発
- 11:00頃烏來
烏來觀光台車(トロッコ)を追いかける
烏來瀑布(烏來の滝)
烏來高砂義勇隊(高砂義勇隊)の慰霊碑訪問
烏來老街でかき氷 - 15:00頃台北
スクーターを返却
ホテルにチェックイン
クラブラウンジで夕食
ホテル屋上でナイトプール
台中
5月7日 – 台湾ツーリング9日目
今日はスクーターで台湾を走る最後の日。夕方までにスクーターを返却しなくてはならず、ホテルの朝食は抜きで6:30に台中を出発しました。
土曜の早朝で道路には車がほとんど走っていません。
それとは対照的に朝市が開催されている細い路地はスクーターが走っていいのか不安になるほど人が溢れていました。
市街地を離れて山間部の2車線道路を走ると、土曜の朝ということもあり重型機車(大型バイク)のツーリング集団が今日は大量発生しています。
やがて山間部を縫う一車線道路になってから観光バスが増えてきます。
烏來
台中から約4時間で烏來に到着。
烏來は主に原住民族のタイヤル族が住んでいる地域で、烏來温泉としても知られ台北からのアクセスも良く宿泊施設も揃っています。
烏來老街
バスターミナル先の橋からは日本の小さな古い温泉街を彷彿とさせるような景色。
その先には飲食店や土産店が並ぶ烏來観光のメインストリートである烏來老街に通じます。
烏來老街にある烏來泰雅民族博物館
タイヤル族の歴史・文化・生活習慣等の資料が展示されています。
この辺りは駐輪場が無く写真を何枚か撮っただけで一旦引き返しました。
烏來觀光台車(トロッコ)
温泉街を迂回する一般道から烏來觀光台車の線路沿いへ向かいます。
烏來觀光台車は台車烏來站(烏來台車駅)と烏來瀑布站(烏來瀑布駅)の約2.5kmの短い線路上を観光客を乗せて走るトロッコ路線です。
この路線の歴史が解説されています。
元々は日本統治時代に木材や生活物資の運搬に使われていたそうです。
トロッコ列車は先頭の動力車に4人乗りトロッコ数台が牽引されます。
道路のすぐ横に狭軌の複線線路が敷設されていてトロッコは走る様子を間近で見ることが出来ます。
このトロッコが走行するときの動画。
走る姿が古い遊園地のアトラクションみたいで楽しそうです。
烏來瀑布(烏來の滝)
トロッコの烏來瀑布站(烏來の滝駅)からすぐ近くには烏來瀑布(烏來の滝)の展望台があります。
落差82mで台湾最大級の滝です。
ド迫力というよりは周囲の景色に溶け込む程度の静かな滝でした。滝の周辺には観光客向けの店が並んでいます。
ここから急な階段を歩いて登るか曲がりくねった道路で移動すると滝を上から見下ろせる展望台があり、そこまでスクーターを走らせます。
烏來瀑布公園の駐車場に着きスクーターを停め、滝は少し見ただけで案内図に従い山側の階段を歩いて登ります。
烏來高砂義勇隊(高砂義勇隊)の慰霊碑
本日の目的地にしていた烏來高砂義勇隊 主題紀念園区に到着。
(日本語では高砂義勇隊慰霊碑という名称が使われることが多い)
高砂義勇隊とは日本統治時代に高砂族(山岳地帯に住む原住民族の呼称)で編成された日本軍の部隊で、ここには殉職した高砂義勇隊の英霊が祀られています。
殉職した方々の名が刻まれている慰霊碑。
一部の英霊の方々の詳細が記されています(※実際の殉職者数は数千人以上)。
姓名(日本人としての名前)
族名(原住民族としての名前)
部落別(出身の原住民部落)
殉職日期(殉職した日)
遺族代表(遺族代表)
慰霊碑の後ろ側、狛犬に挟まれた階段を上っていくと…
鐘と銅像が置かれています。
高砂義勇隊像
山岳地帯で生活する高砂族はその身体能力が高く評価され主に密林地帯での戦闘に従事し、裸足でジャングルを駆け回り蕃刀一本で戦った、と言い伝えられる通りの姿をしています。
台座には李登輝元総統の揮毫により「靈安故鄉」と記されています。
この紀念園区についての解説。
左は中国語、右はアルファベット表記のタイヤル語です。
日本統治時代、数十万人の台湾人(高砂義勇隊を含む)が日本軍の兵士として戦地に赴きました。日本が敗戦し台湾を放棄したと同時に台湾人日本兵は日本国籍を失い戦後補償の対象外となったため、未だに給料も恩給も年金も支払われていません。この慰霊碑もタイヤル族の女性が自費で建立し、何度も存続の危機に直面しながら紆余曲折を経て現在に至っています。
最後に慰霊碑の鐘を鳴らしてお祈りしました。
鐘の音が鳴り終えた瞬間、今回のツーリングで目的地とした場所をほとんど巡り切った達成感が急に湧いてきました。慰霊碑を後にして駐輪場に戻ります。
次の目的地は台北。
9日前に台北からスタートした台湾一周ツーリングもスクーターで走るのは今日が最後となります。
お腹が空いてきたので、烏來バスターミナルの近くにスクーターを停めて烏來老街まで歩き、勧誘されるがままに食堂に入ります。
メニューを見ていたら食事抜きでマンゴーカキ氷だけを注文してしまいました。
台北までは20km弱、見慣れてきた道路標識でさえ名残惜しく感じます。
台北
台北市内に入り交通量が急激に増えてきます。
台北のスクーターの大群に圧倒され、まだ慣れない台湾式ロータリーで何度か道を間違えて遠回りしつつナビに従って安全運転を続けます。
15:00頃、台北101前に到着。
目印にしやすいというだけでナビの目的地にしてみました。
2年前は台北101展望台から台北の絶景を眺めましたが、今夜は台北101を眺められるホテルに泊まります。
ホテルにチェックイン
台北101から約10分、香格里拉台北遠東國際大飯店(シャングリラファーイースタンプラザホテル台北)に到着。
泥だらけのスクーターに跨ったまま予約票をベルボーイに手渡すと、にこやかな表情でホテル前の駐車スペースに停めるよう誘導されます。ホテル内に入りレセプションでパスポートとクレジットカードを提示、英語で説明を受けてからルームキーを受け取って19階に向かいます。
海外旅行の最終日は快適なホテルでゆっくり過ごすのがここ数年のパターンで、今回もスイートを予約済みです。
今夜泊まる雅仕套房(Plaza Suite)。
一人で泊まるには広過ぎました。
お茶なら専用ラウンジに行けばすぐに用意して頂けるのでミニバーは全く使いませんでした。
寝室の窓からは台北101が見えます。
レンタルスクーターを返却
シャワーくらい浴びたいところですが早急にスクーターを返却しなくてはなりません。
レンタルスクーター店BikeFarm.netの店主Jeremyさんに電話すると、Jeremyさんが電話に出て「今は台中にいるからすぐに対応出来ない。17:30に引渡し場所と同じ台電大樓站の交差点で待ち合わせでいい?」と提案されます。こちらもスクーターから荷物を降ろす時間が欲しいので17:30待ち合わせということで決まりました。
すぐに部屋を出て車寄せ前に置きっぱなしのスクーターの原状回復に取りかかります。
荷箱のロープを解いて荷物を全部下ろしスクーターが元の姿に戻りました。
太魯閣で立ちゴケしたけどスクーターは無傷で動作不良もありません。
ベルマンに荷物を部屋まで運んでもらい、財布・ナビ・免許だけを持って17:20にホテルを出発します。
軽くなったスクーターの加速に戸惑いつつ台電大樓站の交差点に向かいます。
17:30過ぎ、台北に戻ってきたばかりのJeremyさんと再会。「楽しんだかい?どこへ行ってきた?スクーターはちゃんと動いた?」と質問攻めにされ、スクーターの正常動作と破損が無いことをお互いに確認してから旅の友だったスクーターを返却。デポジットの7000元もここで返金されました。
お疲れ様でした&ありがとうございました。
おかげさまで楽しい旅が出来ました。
BikeFarm.netを一人で運営しているJeremyさんにも大変お世話になった。出来ると言った要求は確実にやってくれるし、出来ない要求はちゃんと断ってくれるし、とても信用出来る人物でした。「貴方の店を日本の友達に紹介していいか?」と聞くと「OK」というお返事でした。ただし、一人で業務をこなしているうえに台北にいないときも多く、スクーターの在庫も多いわけではないから事前に予約してほしいそうです。それから、日本語は全然分からないので交渉は全て英語でお願いとのことでした。
スクーターで移動する旅はこれでおしまい。
ヘルメットを抱えてタクシーでホテルに戻ります。
半ば放心状態で窓の外を眺めます。四輪車から眺める台北の景色も新鮮に映り、次の台湾旅行はスクーター無しでもいいかな、とも思えてきました。
ホテルで夕食&プール
部屋に戻りバスルームに直行、シャワーと風呂で生き返ります。
バスルームの体重計に乗ってみたらツーリング出発前と比べて8kg痩せていました。毎日暑かったし、自分の足で歩いた距離も長かったし、高山病で食欲ゼロの日もあったし、痩せて当然でした。
風呂から出て体を冷ましたら次は36階へ。
36階のホライゾンクラブラウンジ(スイートとホライゾンクラブルームの宿泊客専用ラウンジ)。
夜景がよく見える席に誘導されます。
HappyHour(17:30-19:30)は軽食とアルコールが無料。
軽食といっても夕食には十分な量です。
HappyHourが終わる直前で急いで軽食を取り、最後に烏龍茶をオーダー。
一旦部屋に戻り、次はタオルと水着を持って40階へ。
ホライゾン・スパ受付の奥にある更衣室で水着に着替えます。
スパ専用エレベーターで屋上(43階)の雲天池(ROOF TOP POOL)へ。
スパ受付スタッフさんがheated water poolと説明していた通りの絶妙な温水になっていました。プールサイドのデッキチェアからはガラス越しに台北の夜景が見下ろせます。
ビキニの美女がカクテル片手に寛いでいそうな雰囲気ですが、現実は自分を含めたおっさん3人が広い水面にプカプカ浮いてたり、プールの端にある円形のジャグジーでは家族連れ客が大騒ぎです。
最深部1.9mのプールをライフセーバーが見守る中でのんびり泳ぎます。
こんなに広いプールを贅沢に使ってのびのび泳げたのは何年ぶりでしょうか。
プールとエレベーターホールの間に水着のまま出入り出来る展望台があり、台北の夜景が一望出来ます。
ここで夜景と星空を撮るつもりで日本から持参したデジタル一眼は武嶺で全損させました。
とりあえず小さいデジカメで撮影。
ちょうどこの頃は台湾電力の節電キャンペーン中で、普段よりもやや暗めの夜景だそうです。
プールを楽しんだ後は着替えてそのまま1階へ。
1階の敦華南路側にあるロビーコートでお休み前の烏龍茶をオーダー。
お茶の後に外に出てホテルを見上げてみます。
ゆっくり過ごすつもりがホテル内をあちこち巡ってしまいました。
部屋に戻り、広いリビングルームを存分に使って帰国の準備を始めます。
荷物を広げてヘルメットやジャケットを荷箱に詰め込む作業は眠くて辛くなってきました。
おおよそ片付いたところでベッドルームで台北101を眺めつつ眠りに就きます。
明日は少しだけ台北観光をしてから日本へ戻ります。
ツーリング動画
台湾ツーリング2011 / 臺灣機車旅遊2011 – [ part 9 ]
コメント