K1300SはBMWが2009~2014年に生産販売していたバイクです。
このページでは元オーナーの私がK1300Sに関する基本情報を画像付きで紹介します。
K1300S 概要
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2004年から生産販売されていたK1200Sがフルモデルチェンジされ、2009年からK1300Sが誕生しました。同じフレームとエンジンを共用するK1300Rと長距離ツアラーK1300GTの兄弟マシンも同時に発売されています。
K1200Sで採用されたBMW初の横置き直列4気筒エンジンは排気量1293cc・出力175psまで拡大され、ノーマル状態でも0-100km/h加速2.8秒、最高速度300km/hに達しました。BMW独自のシャフトドライブ・デュオレバー/EVOパラレバーの他、インテグラルABS、電子制御サスペンション、グリップヒーターも標準装備されました。
翌2010年からは同じ横置き直列4気筒のスポーツモデル・S1000RRが登場し、K1300Sは純正パニアケースも用意される大型ツアラーモデルとして併売されていましたが、2014年に横置き直列6気筒エンジンのK1600と登場と共に、Kシリーズ最後の4気筒モデルとして生産終了しました。
K1300S 公式カタログ(日本語版)
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K1300S 公式マニュアル(日本語版)
Home | BMW Motorrad (bmw-motorrad.jp) から引用
K1300S 各部詳細(画像付き)
私がかつて所有していたK1300S(2009年式プレミアムライン)の画像付き各部詳細です。
※所有していた期間が短かったため画像は少なめです。
外観
超高速走行に耐えうるフルカウルに大きめのBMWロゴを目立つ位置に配置。
ヘッドライト
[Lo]上側1灯+[Hi]下側2灯の3灯式ヘッドライト
超大型リフレクターが3つ連なりインパクトの大きな”顔”になっている。
ホイール&タイヤ
ホイール
[前]3.50 17J
[後]6.00 17J
タイヤ
[前]120/70ZR17
[後]190/55ZR17
テレレバーとデュオレバーのおかげでタイヤ着脱作業は容易。
前サスペンション
BMW Motorradデュオレバー
素人には解説困難なほど複雑な機構の前輪用サスペンション。一般的なフォークチューブは存在せず、外側からほとんど見えない位置にサスペンション機構が隠れている。ホイールを外すとSHOWAのロゴも確認出来る。
後サスペンション+スイングアーム
BMW Motorrad EVOパラレバー
片持ちスイングアームとシャフトドライブを組み合わせた機構の後輪用サスペンション。チェーンドライブのような油汚れが発生せず調整も不要、メンテナンスも容易で極めて実用的。
ブレーキ
[前]対向4potキャリパー 320mm(ダブルディスク)
[後]片押2potキャリパー 265mm(シングルディスク)
キャリパーに大きなBMWの文字があるがホイールを外すと小さなbremboロゴが隠れている。
メーター・ハンドル
タコメーター・速度計・液晶ディスプレイのシンプルな構成で走行中でも視認しやすい。
ハンドル周りには各種機能のボタンが並んでいて覚えにくく使いこなすまで時間がかかる。
排気系統
4本のエキパイがエンジン下の触媒に繋がり、そこから車体右側の極太サイレンサーに繋がっている。
走行後は危険なほど高温となり排気口から真っ赤に焼けたサイレンサー内部が見える。実質ボルト3本のみで固定されていて着脱は容易。
ミラー
ウインカー内蔵ミラー
根元から折りたためて狭い場所での駐車時に便利。
純正パニアケース
純正のK1300S専用パニアケース
米俵と揶揄されたデザイン。SHAD製で車体に隙間なくフィットする着脱機構を持つ。容量は少なめでフルフェイスヘルメットは収納出来ない。拡張機構で容量拡大も出来るが布製振り分けバッグのような見た目となり実用性は不十分。
K1300S スペック
車名 | K1300S |
メーカー | BMW |
生産国 | ドイツ |
全長 | 2215 mm |
全幅 | 735 mm |
全高 | 1210 mm |
シート高 | 790 mm (標準シート) |
軸距 | 1585 mm |
車両重量 | 269 kg |
エンジン形式 | 水冷4ストローク並列4気筒 DOHC 55度前傾 |
総排気量 | 1292 cc |
ボア×ストローク | 80 mm × 64.3 mm |
圧縮比 | 13.0:1 |
最高出力 | 129kW(175PS) / 9250 rpm |
最大トルク | 140Nm / 8250 rpm |
燃料供給方式 | EFI、BMS-K+(アンチノックコントロール) |
使用燃料種類 | ハイオク 無鉛プレミアムガソリン |
燃料タンク容量 | 19.0l(リザーブ含) |
トランスミッション | 6段リターン |
クラッチ形式 | 油圧式 湿式多板クラッチ |
冷却方式 | 水冷 |
フレーム形式 | アルミニウム製ブリッジフレーム |
スイングアーム | BMW Motorrad パラレバー |
フロントサスペンション | BMW Motorrad デュオレバー |
サスペンション | ESA II(電子調整式サスペンション) |
ホイール | アルミホイール 前3.50×17 後6.00×17 |
タイヤ | 前120/70ZR17 後190/55ZR17 |
前ブレーキ | 対向4potキャリパー 320mm(ダブルディスク) +インテグラルABS |
後ブレーキ | 片押2potキャリパー 265mm(シングルディスク) +インテグラルABS |
メーカー希望小売価格 | 2426500円 (プレミアムライン、税込、2009年販売当時) |
K1300S 元オーナーとして
一度は所有してみたかった車種だったことと、既に新車販売が終了していたため程度の良い中古車両を選べるうちに手に入れたい気持ちも強く、購入時は何の迷いもありませんでした。
実際に乗り始めてみると、怒涛の加速・アスファルトに食い込むようなブレーキ・高速走行時もブレない安定した車体等々、当時の先端技術を盛り込んだバイクに甚く感動するばかりでした。
ただ、高性能過ぎてゆっくりのんびり走るには苦痛を感じることも増え、速過ぎるが故にストレスも溜まることが多くなり早めに手放すこととなりました。高性能だからといって自分のバイクライフに合うか否かはまた別問題、ということを思い知らされたバイクでした。
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