台中市(台湾)にある貴重な骨董品が大量に展示される博物館レストランです。
レストランとして美味しい台湾料理を楽しめるのみならず、秀逸な骨董品コレクションが収蔵されていて國立故宮博物院(台北)から正式に地方博物館として認定されています。
店舗情報
香蕉新楽園
中華民国台中市北區雙十路二段111之1號1樓
公式Facebook
https://www.facebook.com/BananaNewParadise
國立故宮博物院が認める地方博物館
台湾ツーリングの途中で台中に宿泊した夜に行ってきました。
英語表記は Banana New Paradise
店の外観はごく普通。
外に鉄道車両が一台置いてあって初めて行っても見つけやすい場所にあります。
古い街並を再現した店内
入店すると店内は台湾の古い街並が再現されています。
その街並や個室内に設置されたテーブルに座て食事を注文します。
美味しくてお手頃価格の台湾料理
中国語・英語・日本語で表記されるメニュー。お手頃な値段です。
本日のオーダー
(鶏肉入り中華チマキ)
(フォーの牛肉入り春巻)
(ゴマ団子)
(フルーツプリン)
(ハーブミルクティー)
食事を終えた後はこのレストラン最大の魅力となっている内装と展示品を見て回ります。
細部まで作り込まれた内装
1960年代前後の台湾の街並を再現した店内には日本統治時代からの骨董品で埋め尽くされています。骨董品はコピーではなくいずれも本物です。
忠実に作り込まれた商店や民家のような内装。
飾ってある小物や看板は全て本物の骨董品です。
大正時期≪巴洛克式建築≫1920-1930日據時期建築風格
(大正時代≪バロック式建築≫1920-1930日本統治時代の建築様式)
と記されている内装の解説。大正や昭和の日本統治時代の建築物も一部再現されています。
トイレにも骨董ポスターが展示されています。
1階奥には映画館を模した一角があり、その周辺に古い映画のポスターやパンフレットが並んでいます。
その映画館を模した一角には2階に通じる階段があります。
2階にもレストランとして団体様向け個室と他の展示品が並んでいます。
日本語表記の骨董品
展示品は日本統治時代から日本の昭和中期までの骨董品が至るところに展示されています。全て日本語で書かれていたり一部のみ日本語表記だったりと、日本人が見て楽しめる展示ばかりです。
Canon、KONICA、SAKURA(コニカ)等の骨董品カメラ。
“日治期”に印刷された、日の丸を掲げた子供のポスターや日本精神と道徳文化の標語集が堂々と飾ってあります。
バイク関連の展示品。
日本統治時代に日本のスズキが台湾で生産販売したものと思われる鈴木機車の車体。
中華民国五十六年や1974年のスズキとホンダの公式カレンダー。
これら貴重な品々は店のオーナー氏の個人所有物だそうです。
小さな売店もあり、ブリキのオモチャやペーパークラフトを売っていました。
日本人でこそ楽しめる空間
店名の香蕉新樂園の由来となっている香蕉はバナナを意味します。
店内には日本のカタカナでバナナの文字がひっそり記されていました。
この日のお会計は408元(1150円)。食事付きの博物館入園料と考えれば安過ぎるお値段です。
日本がアジア諸国を統治していた時代については暗黒の歴史扱いされることが多い中、そんな暗さを微塵も感じさせない明るく懐古的な店内では、食事していた時間よりも店内を見て回る時間のほうが長くなりました。
日本人としてこの店で展示品を楽しめる立場で本当に良かったと感じられる見事な博物館レストランです。
再見。
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