[bike] ホンダ SUPRA GTR150 基本情報

HONDA SUPRA GTR 150

SUPRA GTR150P.T. Astra Honda Motor(ホンダ・インドネシア現地法人)が2016年から生産・販売しているバイクです。
このページではSUPRA GTR150に関する基本情報を現オーナー(2019年~)の私がお伝えします。

SUPRA GTR150 概要

引用元 : Sepeda Motor Honda Terbaru | PT Astra Honda Motor (astra-honda.com)

ASEAN諸国を中心に人気を博していたヤマハ発動機のモペッド「T135」(SPARK135)の後継として、2015年に排気量拡大(150cc)されオンロードスポーツ寄りのマシンとなった「T150」(EXCITER150)が発売されました。

その1年後の2016年、ホンダが「T150」の競合マシンとなるアンダーボーンマシン SUPRA GTR150をインドネシアで発表しました。アンダーボーンながらツインチューブ仕様の高剛性フレームにCBR150RやSonic150Rと同系統の12.0kW(16.3PS)水冷150ccエンジン+6速マニュアルを搭載し、「史上最強のカブ」として発売当初から人気のモデルとなりました。

2017年からはアジアロードレース選手権で新設されたUB150(アンダーボーン150ccマシン)に参戦し、EXCITER150と実質2車種のみのレースでヤマハと対抗することとなります。

2019年にはデジタルメーター装備や細部変更のマイナーチェンジが実施され、翌年にはカラーデジタルメーターやABS装備の派生モデルWinnerXがベトナムで販売開始されました。

現在もSUPRA GTR150とその兄弟マシンは一部地域を除き生産販売が続けられています。

SUPRA GTR150 各部詳細(画像付き)

私が所有しているSUPRA GTR150(2019年式)の画像付き各部詳細です。

外観

細くて長く跨ぎやすいアンダーボーンのイメージから脱却し、小排気量モペッドとしては大きくて幅広な車体。

フレーム

ツインチューブフレーム
スーパーカブのような鉄パイプ一本のアンダーボーンと比べてかなり剛性が高い。

エンジン

水冷 4ストローク DOHC 4バルブ 単気筒
149.16cc(ボア57.3mm x ストローク57.8mm)
12.0 kW (16.3 PS) / 9000 rpm
14.2 Nm (1.45 kgf.m) / 6500 rpm
セル・キック併用

インドネシアモデルのCBR150R(17.1PS)やCB150R(16.9PS)の150cc単気筒エンジンを流用し、馬力ダウンながら低回転でのトルクはアップされている。

マフラー

右側一本出し。
車体に比べてやや大きめ、排気音は150ccとしてはやや大きめ。

サスペンション

[前] 正立フォーク (調整機構無し)
[後] シングルショック
(調整機構無し)
特に何の変哲もない簡素なサスペンション。

ホイール・タイヤ

ホイール
[前] 1.85 x 17J (ENKEI Indonesia)
[後] 3.00 x 17J (ENKEI Indonesia)

タイヤ
[前] 90/80-17 46P (チューブレス)
[後] 120/70-17 58P (チューブレス)


新車時の装着タイヤはIRC Indonesia製のNF66/NR83
EXCITER150と同一サイズで、日本では選べるタイヤの銘柄が限られる(特に後輪タイヤ)。

ブレーキ

[前] 片押ピンスライド1ポッドキャリパー(NISSIN)+296mmシングルディスク
[後] 片押ピンスライド1ポッドキャリパー(NISSIN)+190mmシングルディスク

変速装置

6速リターン仕様で一般的なマニュアル車と同じ操作方法。
それでもシフトペダルはカブに相応しくシーソー式を標準装備。もちろんつま先だけでの操作も可能。

ヘッドライト・テールライト

ヘッドライト
[Lo]上1灯+[Hi]下1灯。LEDライトは十分な光量。
左右両側にポジションランプビルトインウィンカーを装備。
テールライト
極めてシンプルな1灯式テールライト+左右ウインカー

メーターパネル

マイナーチェンジ(2019年)でフルデジタルに変わったメーターパネル
モノクロ液晶にアンバーのバックライトが常時点灯していて視認性は良好。
左側に逆三角形の燃料計、中央に大きくタコメーター・速度計・ギアインジケーターという配置はCB250Rに似ているが、このバイクには時計・トリップメーター・サイドスタンド警告灯の表示は無い。

ハンドル

[左] Hi/Low切替スイッチ・ウィンカースイッチ・ホーン
[右] イグニッションスイッチ

ホーンは絶妙に位置が悪く、押しにくいうえに誤って押してしまうこともある。

シート

細くて長くやや硬めのシート。シート高780mm。
シートは前端の蝶番を支点にして90度以上開き、シート下はエアクリーナーボックスとガソリンタンクで占められ、その他に車載工具を詰め込むための隙間があるのみ。

ガソリンタンク

総容量4.5L(カタログ値)
実際は4.0L程度しか給油出来ない。

サイドスタンド・センタースタンド

サイド+センターの両方が装備され実用性が高い。

前面ナンバープレートステー

インドネシアは前後にナンバープレート表示義務があり前面の最も目立つ位置にこのステーがある。日本では全く無用。

SUPRA GTR150 公式カタログ(インドネシア語)

2019年式マイナーチェンジ版の公式カタログです。

引用元 : Sepeda Motor Honda Terbaru | PT Astra Honda Motor (astra-honda.com)

SUPRA GTR150 公式オーナーマニュアル(インドネシア語)

引用元 : Sepeda Motor Honda Terbaru | PT Astra Honda Motor (astra-honda.com)

SUPRA GTR150 モデルチェンジ履歴

2016年(初期型)

2019年(II型) デジタルメーター・ミラー形状変更・一部外装の形状変更・フェンダー細部の変更等 

SUPRA GTR150 販売国別の車名と販売状況

SUPRA GTR150はほぼ同一の車体でありながら販売国により別々の車名が付けられています。

SUPRA GTR150 (インドネシア)
SUPRA GTR150 (フィリピン)
GTR150 (ギリシャ)
WINNER150 (ベトナム)
RS150R (マレーシア)

マレーシア仕様は前ウインカーがビルトインから外付タイプへ変更になっていたり、ギリシャ仕様はEU規制により初期型からABS標準装備だったりと細部の違いはありつつも、主要な構成や機能はほぼ同一のようです。

上記のうちベトナムとマレーシアではカラー表示メーターパネルやABSを標準装備した派生車もラインナップされています。

派生車の車名
WINNER X (ベトナム)
RS-X (マレーシア)

SUPRA GTR150 日本での販売状況

SUPRA GTR150とその兄弟マシンはホンダ(日本)の製品ですが日本市場では正規販売されていません。
SUPRA GTR150は都内の個人店舗、WINNER150WINNER Xは日本国内のバイクチェーン店で購入出来ます(既にWINNER150は生産終了)。

SUPRA GTR150 CM・広告

発売当初(2016年)のTVCMでは「多少の悪路でも駆け抜ける楽しい実用車」「バリ島の美しい景色の中をゆったり旅するツーリングモデル」をイメージさせる映像でした。Rossiがサーキットで全開走行するTVCMを放映してオンロードスポーツを前面に出していた競合車EXCITER150とは対照的です。

TVC – All New Supra GTR 150 – YouTube P.T. Astra Honda Motor 2016
Grand Touring Honda Supra GTR 150 bersama Wheel Story di Pulau Dewata dan Nusa Penida – YouTube P.T. Astra Honda Motor 2017

マイナーチェンジ(2019年)の際に公開されたTVCMではツーリングや実用性から一転して速さをアピールしています。

Honda GTR150 – #Sensasi6Kecepatan – YouTube P.T. Astra Honda Motor 2020

SUPRA GTR150 レース参戦状況

SUPRA GTR150とその兄弟マシン(WINNER150/RS150R)はFIMアジアロードレース選手権(ARRC)に2017年から新設されたUB150クラス(アンダーボーン150cc)に参戦しています。
FIM公認レースとして最小排気量かつ唯一のアンダーボーン限定であるUB150クラスでは、ホンダ以外の参戦車両はヤマハEXCITER150とその兄弟マシン(MXking/Y15ZR/SNIPER150)のみで、実質”ホンダ1車種vsヤマハ1車種”の2社対決となっています。

日本人ライダー彌榮郡(GunMie)選手も2019年にHI-REV SCK HONDA RacingTeamからRS150Rで参戦しました。

UB150ではヤマハ優勢でホンダ勢はときどき表彰台に登る程度です。
2018年のUB150(Sentul International Circuit)では1位・2位でホンダ勢が表彰台を獲得しました。
(動画12:45~)

※2022年以降はホンダは派生車のWINNER XとRS-Xのみの参戦となっています。

SUPRA GTR150 はカブなのか?

SUPRA GTR150は「史上最強のカブ」と称されているもののホンダの一般的なカブの特徴のほとんどに当てはまりません。

フレームエンジン変速機リアサスペンション
一般的なカブアンダーボーンSOHC/2valve/横置3~4速ロータリーツインショック
SUPRA GTR150ツインチューブDOHC/4valve/前傾6速マニュアルモノショック

明らかに他のカブからは逸脱した構成でもSUPRA GTR150はカブです。断言できる理由は「ホンダが公式にCUBと認めているから」です。
P.T. Astra Honda Motor(ホンダ・インドネシア現地法人)の公式サイトではCUBの製品カテゴリーSUPRA GTR150が属しています。

引用元 : Sepeda Motor Honda Terbaru | PT Astra Honda Motor (astra-honda.com)

SUPRA GTR150 スペック

車名(コード)SUPRA GTR150 (K56W)
メーカーP.T. Astra Honda Motor (ホンダ・インドネシア現地法人)
生産国インドネシア
全長2025 mm
全幅705 mm
全高1105 mm
シート高780 mm
軸距1284 mm
最低地上高150 mm
車両重量119 kg
最小回転半径1.9 m
エンジン形式水冷 4ストローク DOHC 4バルブ 単気筒
総排気量149.16 cc (57.3 x 57.8 mm)
圧縮比11.3:1
最高出力12.0 kW (16.3 PS) / 9.000 rpm
最大トルク14.2 Nm (1.45 kgfm) / 6.500 rpm
燃料供給方式インジェクション(PGM-FI)
使用燃料種類レギュラーガソリン
燃料タンク容量4.5 L
トランスミッション6速リターン
冷却方式水冷
フレーム形式スチール製ツインチューブフレーム
フロントサスペンションテレスコピック正立フォーク
リアサスペンションシングルショック
ホイール[前] 1.85 x 17J / [後] 3.00 x 17
タイヤ[前] 90/80-17 46P / [後] 120/70-17 58P (チューブレス)
前ブレーキ片押ピンスライド1ポッドキャリパー+296mmシングルディスク
後ブレーキ片押ピンスライド1ポッドキャリパー+190mmシングルディスク
メーカー希望小売価格24050000ルピア (2020年当時)

SUPRA GTR150 現オーナーとして

175PS高速メガスポーツからの乗り換えで馬力は1/10以下になりましたが、今のバイクライフや日常生活に馴染むちょうどいいバイクです。日本国内でも純正パーツは入手しやすくカスタムパーツも豊富で、個人輸入して少しずつ自分の用途と好みに合ったマシンに仕上げている最中です。
外出自粛の情勢のためツーリングに行く機会は激減しましたが、周囲の景色を眺める余裕が出来て自分の身の丈に合った旅の道具となっています。

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